学びのドーナツ理論

佐伯 胖

発達心理学者であるワロンの自我形成のプロセスを基に、
教育心理学者である佐伯胖が、学びのプロセスを表した理論。
学び手(I)が、文化的実践の場である現実世界(THEY)へ。
認識を広げて、必然的に二人称世界(YOU)との関わりを経由する。
よって、I、YOU、THEY世界それぞれの接面を
いかにデザインするかが重要であるとする。

デザインプロセスのドーナッツ理論は、デザインポイントとなる接面を5つに分け、IがYOUを経由し、THAY世界へと向かうためのデザイン手法を「かまえ」「こねる」「えがく」「みせる」「のこす」と考えてみた。また、このときの心の姿勢を「デザインマインドセット」と呼ぶ。
デザインマインドセットの源には情動※がある!と仮説。情動のない企画や考えは、THEY世界へは届かないのでは…と考えてみた。

※情動とは、姿勢や表情といった意識下の生理反応。
ワロンによると、この生まれた時から備わった情動が共同体をつくっていく起源であるという。